新型コロナウィルスの流行とともに宅配ボックスを設置する住宅が増加
新型コロナウィルスの流行にともなって、私たちの生活にいろいろな変化が起きていますが、宅配ボックスの設置もそのひとつです。
感染予防のため、不特定多数の人との接触を避けることが求められたため、外出をして買い物をするという行動自体が見直されて、通信販売で日用品や食料を買う頻度が高まりました。
その後、購入した商品が宅配業者さんによって運ばれてきたときに、接触を避ける意味で直接手渡しを望まないという人が増えたことが、宅配ボックスの設置が戸建て住宅でも増加してきた背景になります。
しかし、これまで宅配ボックスは最新設備を備えたマンションではポピュラーでしたが、一戸建て住宅ではまだまだ普及がすすんでいませんでした。住宅設備機器メーカーのLIXIL(リクシル)の調べでは、約2600万戸ある戸建て住宅のなかで宅配ボックスの普及率は1%にも満たない状況です
宅配ボックスの設置を推進するもう一つの動き
実は、今回の新型コロナウィルスの流行以前から、戸建て住宅に宅配ボックス設置をすすめていこうという動きがありました。
通信販売で物品を購入する割合が増加したことで、宅配便の需要が急速に伸びた結果、2008年度は約32.1億個だった宅配便取扱個数が、2018年度には約43億個と、10年間で3割以上も増加しています。
単純に宅配便の取扱個数が増えただけではなく、全体の取扱個数のうち約2割が再配達になっていることが、CO₂の排出量増加や労働生産性の低下というかたちで社会問題化しています。そのため、政府は2020年度の再配達率を13%程度にすることを目標に掲げています。
そのための有効な施策の一つとして、街中の共同宅配ボックスや住宅用の宅配ボックスの設置が考えられています。
戸建て住宅への宅配ボックス設置にも補助金が出る地方自治体が増えている
これまで戸建て住宅において宅配ボックスの設置がすすまなかった大きな理由は、設置工事をともなう場合の費用の高さにありました。
費用を低く抑えようとする場合、簡易的な「置きバッグ」という選択肢もありますが、セキュリティ上の不安を感じるというデメリットがあります。
補助金や助成金を活用して設置工事をともなう宅配ボックスを導入できれば費用の問題は小さくなるのですが、従来はもっぱら再配達率を下げる目的で、公営住宅の改良工事、民間住宅の長期優良住宅化リフォーム、宅配時業者の宅配デポ整備の中で、宅配ボックスを設置することに対して国土交通省から助成金が出されるにとどまっていました。
参考▶国土交通省における宅配ボックス設置に関する支援策等一覧
しかし、今回の新型コロナウィルスをきっかけにして、地方公共団体が個人が宅配ボックスを設置しやすくするために補助金を準備する動きが出始めています。
愛知県内の地方自治体で、9月30日時点で宅配ボックスの設置への補助金制度を発表しているところは、すでに以下の2ヵ所があります。他の都道府県でも同様の補助金制度の導入が始まっているため、今後宅配ボックス設置への補助金を準備する市区町村が増える可能性がおおいに考えられます。
- 市区町村
- 補助内容
- 岩倉市
- 補助対象経費の2分の1の額(1,000円未満切捨て)
上限金額 8万円
- 東浦町
- 補助対象経費の2分の1の額(1,000円未満切捨て)
上限金額 8万円
対象の市区町村にお住まいの方は、補助金の申請にあたって細かい条件がありますので、役所のホームページで情報を確認するようにしてください。
その他、一宮市では対象者が個人ではなく中小法人等(資本金10億円未満)、小規模事業者、個人事業主などの事業者になりますが、「3密対策リフォーム等補助金」を準備していましたが、こちらは9月30日が申請期限でした。
このように、宅配の再配達を減らすことと対人接触を減らすという2つの目的で、住宅における宅配ボックス設置は今後すすんでいくことは間違いありません。
新築の際には、必要設備として検討に入れた方がよいですし、すでに住宅をお持ちの方の場合は、後からでも宅配ボックスの設置は可能ですので、お気軽に弊社に相談してください。
お薦めする宅配ボックス ー パナソニック COMBO
設置工事をともなうしっかりとした宅配ボックスは、各社いろいろ取り揃えていますが、弊社ではデザイン性とサイズ・バリエーションの豊富さ、そして機能性の高さでパナソニック製のCOMBOをお薦めすることが多くなっています。
参照▶戸建て住宅用宅配ボックス COMBO
設置の自由度が高いことも、おすすめする理由の一つです。
新築でもリフォームでも、ぜひ宅配ボックスの設置を検討されてはいかがでしょうか。