
2025/02/07NEW
2月の別名は「光の春」。
気温は低く、吹く風も冷たいけれど
晴れた日の空の透明な明るさに、
そう遠くない春の訪れを感じる。 ...
障子のあるおうちが少なくなりました。
本格的な和室を設えるおうちが減ってきたのが
その主な原因ですが、ちょっと残念です。
作家・谷崎潤一郎はその著書『陰翳礼讃』のなかで、
障子のことをこう書いています。
「日本座敷をひとつの墨絵に喩えるなら、
障子は墨色の最も淡い部分であり、
床の間は最も濃い部分である。
私は日本座敷を見る毎に、
いかに日本人が陰翳の秘密を理解し、
光りと蔭との使い分けに巧妙であるかに感嘆する。」
障子は強い外光を拡散して
やわらかな温かみのある空間をつくってくれる。
タタミスペースであっても障子の効果を活かしたい。